蓼食う虫も好き好き

早く起きて、こっそり友人宅を出る。トラムでウィンブルドン駅へ。駅でトイレに行きたくなって、妻に嫌な顔をされる。テニスコート行きのバスを降りて、チケットを持っていない人が並ぶ公園に荷物をがらがら引いて行く。この時点で7時半過ぎ。既に結構な人が並んでいた。ポンチョが付いているので、1ポンドでガーディアンを買う。途中で荷物を預ける。

10時にチケットオフィスが開いたが、妻のお目当てのロディックが試合をする1番コートは既に売り切れていたので入場券を20ポンドで買う。伊達公子が12時から試合をする3番コートを狙う。10時40分頃にはベースラインの後ろというなかなかいいポジションを獲得する。妻はトイレに行ったり、サンドイッチを買いに行ったりするために席を外した。妻がなかなか戻って来ないのでやきもきした。ナダルの練習を観ていたそうだ。隣の席の日系アメリカ人(多分)と会話する。彼はパロアルト(スタンフォードの街)在住で、娘がバークレーの経済学部を卒業したこと、日本の女子選手、特に森田あゆみの大ファンでおっかけをしていることを話してくれた。iPhoneには森田あゆみの写真が沢山あって、妻は一緒に写っている写真を観せてもらったそうだ。僕はハンチェコバのファンだと言ったら、彼女はこの前腹筋を怪我して試合を棄権したと言っていた。女子選手全般にも詳しそうだ。オタクだ。

12時からの伊達公子の試合は相手が下手すぎた。そして股擦れをおこすくらい太っていた。バブリンカの試合、チリッチ対リュビチッチの試合を観た。男性の試合は迫力がある。特にリュビチッチのサーブは最高時速134マイルだった。第一セットを見終わってから、妻は1番コートのリターンチケットを狙うため列に並び、僕はハンチェコバを良い席で観る為に17番コートへ移動する。17番コートはまだ森田あゆみの試合をやっていた。ここで先のオタク氏の隣に座ることが出来た。僕は森田あゆみを初めて見た。オタク氏いわく顔がタイプなんだそうだ。フォア、バックとも両手で打っていた。失敗が多くなってきて、コーチの方を見てにやにやしていたので、第2セットで逆転されたのも無理はない。近くに小柄で浅黒くてかわいいジュニアの日本人選手らしい人が座っていた。後で調べたら土居美咲という選手だった。話しかければ良かった。残念だ。

雨が降って来て試合は中断になった。雨足が強くなったので、妻に電話をするもつながらない。オタク氏と別れて、妻を迎えに行く。試合観戦は諦めて帰ることにする。荷物を取りに行き、バス停まで傘を差しながら、荷物をがらがら引いて、人の波に逆行する。ウィンブルドン駅からBRでニューモールデンに行く。Sula Restaurantに行く。カルビが美味しい。ミニキャブを呼んでもらい、ヒースローのイージーホテルに行く。チェックインして風呂に入ってすぐに就寝。