僕のキャリアのことでパートナーと話し合った。彼女は疑問の余地なく現実的な選択をするべきだという。その言い分は尤もである。しかし、そのことは夢でったもうひとつの選択肢を断念することになる。パートナーには僕のその苦渋の選択を理解してほしかった。大袈裟に聞こえるかもしれないが、趣味のない僕にとってその断念することになるキャリアは僕の人生そのものであったから。同席していた友人は僕のよき理解者であり、これは僕が自分の幸福を優先するか、自分を殺して他人の幸福を優先させるかという選択であることをパートナーに説明してくれた。思わず目頭が熱くなってしまった。